人前で泣いたら恥ずかしい。
子どもの時は、誰もが所構わずワンワン泣いていたのに。一体いつ頃から、人知れず泣くようになるのでしょう。いえ。泣きたくても泣けない。泣きたいと思わない(気づいていない)。という人も少なくないでしょう。
泣くことがストレス解消になると、科学的諸説によって様々に語られていますが、そうは言っても、大人になって所構わず泣くというのは、やっぱり相当な勇気がいるように思います。ならば、一人だったら泣けるのか? というと、それでさえ我慢する人もいるのではないでしょうか?
泣くことは、負の行為ではないと思うのです。むしろ、心と体が連動する優しい反応。しかし、頭でわかっていても、なかなか子どもの頃のように所構わず泣くことはできませんよね。
だったら、泣く場所を作れば良いのです。泣くことを自分に許す専用の場所です。できれば、トイレとかベッドの中とかという、言い訳できる隠れ場所のようなものではなく。大事なのは、自分で自分を許すということ。自分の感情のまま生きても良い場所。
泣く時専用座布団を用意するのも良いかもしれません。壁に青いカードを飾って、その前でなら泣いて良いとか、そういったささやかな決め事をしても良いでしょう。おすすめは、布に包まれることです。布は音を吸収し、柔らかで、視線の遮り具合も調整できます。そして、安定して座ることも大切なポイントです。
目を閉じましょう。目を開けているなら空や海、森、植物などの自然をぼんやり眺める程度で。溢れる涙の温度を感じましょう。頬を伝う感覚を味わいましょう。自分の泣き声を聞いてあげましょう。頭が真っ白になり、体は疲労を感じるかもしれません。泣くこと、そのすべてに集中し、時間を気にしません。
どのような感情から、泣きたくなるのかは、わかりません。悲しい、切ない、悔しい、怒りがこみ上げる、情けない、嬉しい、エトセトラです。またはわけがわからず泣きたくなり、後で自分の感情に気づくということもあるかもしれません。
けれども、どのような感情かはあまり重要ではなく、その部分は追いかけません。自分を癒す行為を自分に許しているという事の方がずっとずっと重要なのです。
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