切り花を飾る時、その花の姿が変化していくにつれ、自分の心も動いていることを感じます。
お花屋さんで買ってきたり、庭の花を切ったりしたら、まずは水揚げをしますね。
少し弱っていた花が、水揚げでピンと立ち上がると葉や花を撫でながら、元気になって良かったねと安堵します。
蕾が膨らむ様子にワクワクし、花が咲けばその美しさに心が溶けていきます。
そして、花が少ししぼんだり、力なく花びらが落ちる様子もできるだけ見続けます。それは、花が許せば、ですが。
もし、見ているのが辛い、もしくは花が見られていることを拒否するように感じれば、花にお礼を言って始末します。
けれどもし、朽ちていく姿があまりに見事に感じられたり、はらりと落ちた花ビラが、その場所でまだ瑞々しさを失っていないような時には、 花の妖艶さにハッとします。
花は、いとも簡単に、私の心を揺さぶります。
生きるということは、そういうことなんだよと、花は教えてくれるのです。
賢明に生きる命の姿は、いとも簡単に心を揺さぶるのだと。
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